パリのビストロで愛されている、フランク・カゾットさんのパン
Les bons Pains de Franck Cazottes
ビストロのオーブンで焼きたてになる、フランクさんの特別なパン

2011年5月13日から16日まで、パリのポルト・ド・シャンペレでグルメの祭典、
サロン・サヴールが開催されました。その中でお話を聞かせていただいたパン職人のフランク・
カゾットさんは、パリで30軒ほどのビストロにパンを届けている方です。彼の作った長方形の
大きなパンは5ユーロもして高級ですが、それだけの値打ちのある、本当に記憶に残る
美味しさのパンでした。
彼はパンに対する強いこだわりはあるものの、あくまでもパンはチーズや料理やワインと
合ってこそだと考えていて、自分のパンはベッドのような存在であってほしいと語ってくれました。
例えばあまりにパンの酸味や主張が強くて、味の強いチーズやフォワグラなどと合わせると
うまくいかないパンというのもありますが、彼のパンは違います。私はお話を伺った日の夜に、
そのパンを手にしたまま、友人たちとピクニックをすることになり、アヴェイロン地方の
ハムとチーズと一緒に彼のパンを味わいましたが、パリに住んでいる友人たちもこれほど
美味しいパンはなかなか食べたことがないと口を揃えて絶賛していました。

彼のパンは皮がカリッと焼き上がっていて香ばしい香りがいつまでも漂います。
皮は決して固すぎず、心地よいカリカリ感が次の日になっても続きます。
やわらかい部分の方は、穴だらけにはしないけれども空気感があるように
作っているそうです。彼のパンはフランスの田舎のマルシェで買った美味しいパンを
食べたときのような、しみじみとした味わい深さがあり、かつチーズやらハムやらと
合わせるとより一層威力を発揮するのです。なんというか、チーズとパンとが相乗効果を
発揮して、どちらも単独の時よりよっぽど美味しくなってしまうような感じです。
そして食べ始めたらやめられません。
そんなフランクさんのパンはとても特殊な製法で作られていて、完全に焼き切っていない
状態で出荷することができるのです。パリのビストロにも、半生の状態のパンが出荷され、
パン・ド・カンパーニュの場合はビストロのオーブンで20分焼くと出来上がりです。
こうしてお店で焼くことで、忙しい時にわざわざ近くのパン屋さんまで走らなくてもいいし、
(それに近くのパン屋さんにここまで美味しいパンがあるかどうか!)焼いている間に
店内いっぱいに美味しそうなパンの香りが漂ってくるんだそうです。
そしたら「パンのおかわり下さい!」って言いたくなってしまいますよね。
半生の状態で、冷凍にも真空パックにする必要もなく、出荷することができるこのパンは
この状態で一週間ほど保存することができるそうです。すでに香港の三ツ星レストランにも
空輸しているというフランクさんのパンは、レストランからの需要に合わせて形や味を
変えて出荷することができるそうです。パリでもなかなか味わうことのできないこの
味わい深いパン、フランクさんはいつか日本にも輸出できたらと考えているそうです。
こんなパンが日本のカフェやレストランで味わえたなら、パン目当てにやって来る
お客さんが絶えなくなるんじゃないかと思います。一度彼と連絡をとってみたい、
味わってみたいという方はjapon@paris-bistro.comまでご連絡くださいね。
(飯田美樹)
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